ご支援に感謝

花田ミキさんを題材にした映画制作の話を五十嵐匠監督からお聞きした時、大変興味を持ちました。
ロータリークラブは1985年以来、ポリオ根絶に力を注いでいます。花田ミキさんは終戦後、青森のポリオ感染拡大防止に尽力しただけではなく、その後看護師の地位向上のため生涯を捧げた姿はナイチンゲールを思い起こさせます。
この映画が公開されることで、多くの鑑賞者がポリオ根絶に関心を持ち、看護師を貫いた花田ミキさんを知ってもらえたら幸いです。
五十嵐監督の作品は、日の当たらない市井の人たちを照らしたいとの思いがあるので、観ていて温かい気持ちになります。この映画を通じて、日本には強烈な情熱を持って、看護師という職業を切り拓いた花田ミキさんという人がいたのだと多くの人たちに知ってもらいたいです。
2021-22年度国際ロータリー第2750地区ロータリー財団委員会
ポリオプラス委員長
柳 邦明さん
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全世界のロータリークラブはポリオの根絶に取り組まれています。
ポリオというより、日本では「小児まひ」という言葉の方が聞きなれているかもしれません。
ポリオに最も感染しやすいのは5歳の子どもです。野生型ポリオウイルスの常在国は2カ国ですが、根絶しない限り感染リスクはゼロにはなりません。
花田ミキさんは1949年に八戸市でポリオの集団発生が起こったとき、単身上京し、GHQのナースからオーストラリアで効果を上げた治療法「ケニー療法」の情報を得ます。
看護チームをつくり八戸赤十字病院でその療法を続けるとともに、新聞にその方法を掲載し人々に分かりやすく紹介しました。
それでも体にまひが残ってしまった子どもたちを、思い続けた記録が花田ミキさんのエッセイ「巻きもどすフィルム」の中にありました。
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本県だけではない。ポリオにかかって肢体不自由児になる子どもがいない喜び。その半面、たったわずかのちがいで、ワクチンの恩恵にあづかれず、長く後遺症をもたなければならなかった多くの人達に思いが及ぶ。
(中略)
根絶に至る過程で、罹患、挫折した多くの子どもたち。素晴らしい現在をきづくための捨て石だったとは思いたくない。
何百名という量で示されている数字は、それぞれの個の人生の集積なのである。
個の人生に、適切な福祉や医療の手が差し伸べられているのだろうか
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ロータリーの皆さまの個々の人間を思いながらの活動に改めて敬意を表しますとともに、映画へのご支援に深く感謝いたします。

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