病院船乗船の命もなく、無聊をかこっていた私達に、「似島分病室に勤務を命ず」と達令されたのは、昭和十二年九月二十日であった。 翌二十一日に、はじめて第一船舶送司令部の門をくぐり、その前の宇品港におびただしく浮かんだ黒いご用船に目をみはり、その…
第1線に働く/へき地に掲げるともしび ■へき地の慣習にいどむ 海の中へ突きだした角のような下北半島東部。そこにも生活がある。 二九四平方キロメートルの広大な東通村の三〇余の部落に住む一万一、六六〇人の健康が、ひとりの女性の小麦色に日焼けした手に…
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