グレース・E・オルト

戦後直後の1945年に日本政府の招聘により来日し、GHQ連合国軍最高司令官総司令部)内の公衆衛生福祉局に勤めたグレース・E・オルト(Grace E. Alt、1905年7月22日 - 1978年8月24日)さんについて調べるために、東京都立図書館にレファレンスのお願いをしました。

日本に来て何をしたのか、だけではなく何を思い任務に就いていたのかも知りたいと思っています。

東京都立図書館にご紹介いただいた資料はこちらです。近くの図書館にお願いすれば取り寄せてもらえるかもしれません。情報まで。

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都立図書館の蔵書検索やデータベース、インターネット等をキーワード<グレース・E・オルト><オルト><アメリカ><GHQ><看護師>等を組み合わせて調査しました。

資料1
『戦後日本の看護改革 封印を解かれたGHQ文書と証言による検証』ライダー島崎玲子, 大石杉乃 編著 日本看護協会出版会 2003.9(492.9/5185/2003 5007998015)
p.23-36「第2章 2. グレース・エリザベス・オルト(Grace Elizabeth Alt)」に誕生から亡くなるまでを5つの期間に区切ってまとめており、モノクロ写真なども掲載されています。また、グレース・E・オルトの看護思想に関しても記述があります。
ご紹介したページ以外にも読み込むとグレース・E・オルトに関する記述がある可能性があります。この資料は後半が「史料編」となっており、戦後の看護改革に関する資料が多数記載されています。また参考文献なども記載されていますので、あわせてご確認ください。

資料2
『わが国の占領期における看護改革に関する研究 地方への看護政策浸透過程』佐藤公美子 著 風間書房 2008.10(492.9/5532/2008 5015945212)
p.32-35「第1章 第1節 1. 2)看護の現状視察と看護問題の明確化」にオルト看護課長が来日後行った、視察や報告書に関する記述があります。また、巻末の索引を「グレイス・エリザベス・オルト」からひくと他にも記述がありますので、あわせてご確認ください。

資料3
第二次世界大戦の遺産 アメリカ合衆国』杉田米行 編 大学教育出版 2015.10(210.76/5308/2015 7106479829)
「第6章 3. 意味を感受する能力と看護する精神」のp.105に資料1から引用したグレース・E・オルトに関する記述があります。

情報1
東海大学健康科学部紀要』第3号(1997) 1998.3
p.1-9「Grace Elizabeth Altの看護思想」(大石杉乃)
https://opac.time.u-tokai.ac.jp/webopac/TC20003977
グレース・E・オルトの看護思想に関する論文です。東海大学附属図書館のページから閲覧できます。

情報2
『日本看護科学会誌』12巻3号 1992
p.232-233「GHQ公衆衛生福祉局初代看護課長オルト少佐のBiography Part1:日本駐留までの経緯」(大石杉乃, ライダー島崎玲子)
グレース・E・オルトに関する論文です。資料1と同一の著者です。
以下のJ-STAGE科学技術振興機構)のページから閲覧できます。情報3、4はこの論文の続きです。
https://doi.org/10.5630/jans1981.12.3_232

情報3
『日本看護科学会誌』13巻3号 1993
p.278-279「GHQ公衆衛生福祉局初代看護課長オルト少佐のBiography Part2:マニラでの日本進駐の準備」(大石杉乃, ライダー島崎玲子)
https://doi.org/10.5630/jans1981.13.3_278

情報4
『日本看護科学会誌』14巻3号 1994
p.394-395「GHQ公衆衛生福祉局初代看護課長オルト少佐のBiography Part3:日本占領における初期活動」(大石杉乃)
https://doi.org/10.5630/jans1981.14.3_394

参考資料1
バージニア・オルソン物語 日本の看護のために生きたアメリカ人女性』大石杉乃 著 原書房 2004.10(289.3/オ2223/601 5009775556)
グレース・E・オルトが後に課長職を委ねた、バージニア・オルソンに関する資料です。
p.23-30「オルトとの出会い」、p.103-104「オルト課長の帰国」など、オルトに関する記述が散見されます。

情報5
「whoplus」(日外アソシエーツ
当館契約のデータベースで、人物情報を検索できます。
「オルト,グレース(Alt,Grace E.)」の項目があり、著作に情報6が掲載されています。

情報6
結核看護心得帳』グレース・E.オルト 編 学術書院 1946(国立国会図書館請求記号:Y75-1337)
こちらの資料は都立図書館には所蔵がありませんが、国立国会図書館に所蔵があるようです。

 

【調査したデータベース】
・whoplus(日外アソシエーツ
・NDL ONLINE(国立国会図書館
 https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/
J-STAGE科学技術振興機構
 https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
・CiNii Articles(国立情報学研究所
 https://ci.nii.ac.jp/

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