浪岡駅

5月25日午後5時50分。奥羽線の列車内で一人の母親が赤子を抱き、「医者がいませんか」と狂ったように叫んでいた。抱かれたその子はハシカで高熱を出し、すでに呼吸は止まっていた。
その子は乗り合わせていた保健婦の手当てと適切な処理で、浪岡駅~自衛隊ジープ〜浪岡病院~青森とリレーされ危ない命を助けられた」。
その保健婦は花田ミキと名乗った。死にかけたその子が私だった。
映画監督 五十嵐匠

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